時計メーカーで一般に良く知られている高級メーカーといえば、高級時計の代名詞になっているロレックスとオメガ。
時計メーカーの中には、ロレックスやオメガよりもさらに高級なメーカーもありますが、一般の方に手が届く範囲での高級メーカーということで、ロレックスやオメガが人気です。
現行メーカーが人気があれば、現行品の時計が好きでアンティーク時計を探される方も増えますので、アンティーク時計も同様にそのメーカーが人気になり、ロレックスやオメガはアンティーク時計でも人気です。
裏を返せば、ロレックスやオメガに人気が集まれば、販売する側としても、それらのメーカーの時計は「売れ筋」であるということが言えます。
買い手が多く売れやすいということになりますが、その分、売りたい・売れやすいがゆえに「ずさんな商品が多い」ことは事実です。
販売するのがお店であっても個人やオークションであってもそうですが、部品が違う・改造されている・ケースが取り換えられている・機械が取り換えられている・接着剤でガチガチに固められているなど、かなりの割合で問題のある時計が売買されています。
特に時計の形やデザインが固定化されてきた1950年頃以降、現在に近い時計のスタイルを持つ時計でその傾向が顕著です。
デザイン自体や時計や機械の形が固定化されていることから、ケースや機械・文字盤を無理やりに替えてしまうことが、より古いアンティーク品に比べて容易でもあるからです。
さらに悪質になると時計が使われ続けることを考えずに「売るため」だけに、容易にできることではないこと、無理な修理や改造が施され、無理やり動かしているという状態になります。
時計は同じブランドであっても、どれも「似て非なるもの」ですから、無理な修理や改造がなされると、誤動作や故障の原因になることはもちろん、本来の正しい修理ができなくなる、止まってしまうと次回の修理ができる状態ではないなど、本当にたくさんの問題が引き起こされます。
時計の機能を戻すため・修理をするためにやむを得ない修理であれば問題はありませんが、売るために「一時的にでも・短期間でも動けばよい」という修理がされているのは、明らかに悪意のある商品です。